フレッチャーのチェックサム(英: Fletcher's checksum)は、ジョン・G・フレッチャー(John G. Fletcher)が考案した誤り検出符号の一種である。単純なチェックサムより信頼性が高い。
アルゴリズム
まずデータを値の列として用意し、また合同式の法をと定義する。チェックサム用の変数を用意し、数列を以下のように計算する。
この時 と の値を並べたものがフレッチャーのチェックサムである。
バリエーション
フレッチャーのチェックサムには、エンディアン、データの分割幅および変数の法ごとにいくつかのバリエーションがある。
また、剰余演算を避けるため、法をの形へと簡略化した独自実装がなされる事がある。
多次のフレッチャーのチェックサム
フレッチャーのチェックサムを強化したものとして、変数をの2変数から、3変数以上に自然に拡張したものがある。この場合の計算は下のように行われる。
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フレッチャーのチェックサムの基本形は二次の形式であり、 単純なチェックサムは一次のフレッチャーチェックサムの一種であるとみなせる。
使用例
ZFSでは、データを64bitごとに分割し、奇数番目と偶数番目のデータを分離してそれぞれ別に Fletcher-128 を計算する fletcher2 と、データ32bit、変数幅64bitの、四次のフレッチャーチェックサムを用いる fletcher4 が使用されている。 また、TCP用のチェックサムのオプションとしても規格化されている。
脚注
関連項目
- チェックサム
- Adler-32 - Fletcher-32 を改良したもの
- 巡回冗長検査



